唾液の役割 唾液が減るとどうなるの?唾液腺マッサージって?

投稿日:2021年1月25日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。

稲毛海岸駅から車で4分稲毛海岸メディカルセンター2階にあるKT歯科・矯正歯科です。

 

今日は唾液の役割や唾液が減ると何か問題があるのか、

唾液を増やす方法はあるのかなど唾液についてお話しします。

 

唾液とは

唾液とはお口の中に出てくる水分で99.5%は水で

残りの0.5%に酵素などが含まれています。

お口の中には唾液腺とよばれる唾液を作る場所があり

唾液腺で唾液は作られ管を通ってお口の中に排出されてきます。

成人では一日に1~1.5ℓ排出されます。

しかし、唾液は加齢による影響を受けやすく30代をピークに

唾液の量は減少していき70代では30%ほどに減少していきます。

 

唾液の役割

唾液の大切な働きを簡単に説明していきます。

・自浄作用

歯や歯間についた食べかすを洗い流してくれる作用

・抗菌作用

リゾチームやラクトフェリンという抗菌成分が細菌の増殖、体への侵入を抑える作用

・緩衝作用

お口の中の環境を中性に保って虫歯を防ぐ作用

・再石灰化作用

カルシウムやリン酸が虫歯になりかけた歯の表面を正常に戻してくれる作用

・消化作用

βアミラーゼという酵素によりお米やパンなどの炭水化物を消化する作用

噛めば噛むほど唾液は出てくるのでこの消化成分も増え胃腸の負担が減ります。

・粘膜保護、湿潤作用

粘性のあるムチンという成分がお食事や発声によりこすれる粘膜を保護する作用

・排出作用

異物が入ってきたときなど唾液がまとわりつくことにより外に出しやすくする作用

 

唾液が減ると起こりうる問題

・虫歯や歯周病になりやすくなる

虫歯菌は食べかすを食べて代わりに酸を出し

その酸が歯を溶かすこと(脱灰)により虫歯になります。

唾液はそれにより酸性になったお口の環境を中性に戻します。

脱灰と再石灰化は常にお口の中で行われておりそのバランスが崩れると虫歯になります。

また、唾液は抗菌作用により歯周病菌が増えすぎないようにしています。

 

・口内炎ができやすくなる

お口の中は舌や頬の粘膜などの柔らかい部分と硬い歯があり、

これらがこすれることで傷つき炎症が起きてしまいます。

普段は唾液が潤滑剤となり傷つくのを防いでいます。

似たような理由から入れ歯が痛くなりやすくなってしまいます。

また、総入れ歯では唾液は入れ歯と歯茎がくっつく役割も果たしています。

 

・カビが生える

カンジダ菌という常在菌がいて普段は唾液の抗菌作用により増えすぎないように

されていますが唾液が減ると抗菌成分も減ることによりカンジダ菌が増殖しやすくなります。

 

ほかにもお口の粘膜が乾燥すると口臭の原因となったり、

舌に痛みを感じたり、

入れ歯をお口の中で安定させるために接着剤としての役割をはたしていたり、

唾液が少なくなってしまうと様々な影響が出てきます。

 

唾液を増やす方法

・水分を取る

唾液は体の水分とかかわりがあります。

口が乾いたと感じたら水分を取るのも一つの方法です。

 

・よく噛む

お食事の時によく噛むことにより唾液が作られる唾液腺が刺激され

唾液の分泌量が増えます。ガムをかむことも唾液腺刺激になります。

・唾液腺マッサージをする

唾液腺には大きい唾液腺が3つあり

そこをマッサージして刺激することにより

唾液分泌が促進されます。

 

 

1.親指以外の4本の指で上の奥歯あたりを

後ろに向かって10回回します。

 

2.顎の骨の内側の柔らかい部分にあて

耳の下から顎の下を5か所くらい各5回ずつ押していきます。

 

 

3.両手の親指をそろえ顎の

真下から上に突き上げるように10回グーっと押します。

 

 

唾液には大切な働きがたくさんあり、減ってくると様々な障害が起こります。

お口から健康を維持できるようマッサージをしてみたり気にかけてみてください。