ミュータンス菌と全身の関係~虫歯菌が脳出血や認知症と関係!?~

投稿日:2022年3月10日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。

稲毛海岸駅から車で4分にある稲毛海岸メディカルセンター2階

KT歯科・矯正歯科です。

 

ミュータンス菌が脳出血とかかわっている!?

歯周病と全身の関係をたびたびお話ししてきたかと思いますが

今日は虫歯菌と脳の関係についてお話しします。

 

最近の研究で虫歯の原因菌であるミュータンス菌の一部が

脳の血管を攻撃することがわかってきました。

 

たいていの方のお口の中にはミュータンス菌がいますが、

そのミュータンス菌には様々な性格の菌がいて

そのなかにはコラーゲンに結合するタンパクを持つ菌がいます。

この菌をCnm陽性株と呼んでいます。

この菌株は10人のお口の中に2~3人程度の割合で存在しています。

 

コラーゲンは細胞の成分で

血管など組織が壊れるとコラーゲンがむき出しになります。

そのコラーゲンにCnm陽性株はくっつき悪さをします。

 

血管が傷つき出血すると

通常なら血小板が集まってきて出血部位にくっつき血を止めてくれますが

Cnm陽性株は壊れた血管のコラーゲンにくっついて血小板の邪魔をしてしまうため

血が止まりません。

 

Cnm陽性株と脳出血についての研究では

脳出血が見られる人では明らかにこのミュータンス菌が多いことがわかりました。

 

また脳出血は認知機能の低下にもつながります。

歯周病と認知症の関係をお話してきましたが

虫歯菌と認知症も関係しているのです。

 

全身の健康を守るためにお口の健康を!!

お口にいるCnm陽性株がなぜ脳で悪さをするのでしょう?

大きな虫歯が歯の神経に達してしまったり

歯周病で血が出る、深い歯周ポケットがある状態だと

菌が体に入っていってしまいます。

全身の健康を守るためにもしっかりとお口の健康を保ちましょう。